1/12 備忘録 果物

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備忘録

果物

果物に含まれている糖質は、果糖・ブドウ糖・しょ糖・ブドウ糖を摂取すると血糖値はすみやかに上昇する。しかし果糖は血糖値をほとんど上昇させない。

「果糖」は太りやすい。果糖はブドウ糖に比べて中性脂肪に変わりやすく、結果として太りやすい。その理由はブドウ糖と果糖は代謝経路が違うから。

果糖とブドウ糖は小腸から吸収され肝臓まで運ばれブドウ糖の代謝経路に入る。このとき果糖はブドウ糖より早く代謝される。しかも中性脂肪の合成が促進する物質に変換されます。

その結果、中性脂肪は脂肪細胞に蓄えられメタボや肥満を促進することになります。果糖は直接血糖値を上昇させませんが、糖尿病の人にとっては必ずしも好ましい食べ物とは言えない。

肝臓に直行して代謝されるというのは、アルコールに近い代謝システムなので、脂肪肝の原因にもなる。

体にダメージを与えない果物の量は1回15g以下。

ハーバード公衆衛生大学院の研究では、果物をよく食べる人は、2型糖尿病のリスクが低いことが明らかになっている。

バナナの糖質は100g中、21.4g。角砂糖7個分。しかも果糖は素早く吸収されるので、著しく上昇する。血糖値スパイクを防ぐには、食べ物の消化吸収の時間を遅くするのがポイント。ナッツと一緒に食べると消化時間が長くなるので効果的。

甘い果物のとりすぎはがんを促進する

フルクトースはグルコースより拡核酸と脂肪酸の合成を促進する効果が強い。

細胞内の糖タンパク質にフルクトースが取り込まれると、その糖タンパク質が変化しがん細胞の浸潤や転移能が亢進する。

動物実験でフルクトースの摂取量を増やすとがん細胞の増殖が促進される。したがって果物に含まれる糖分はご飯やパンよりもがんを促進する作用が強いかもしれない。

最近では、野菜や果物を多く摂取しても、がん予防効果は極めて限定的あるいは効果は認めないという研究結果が多くなっている。

果物を多く食べる人たちは、喫煙率や飲酒量が低く、経済的にも裕福したがって他の生活環境も良好なので、がんが少ない可能性が指摘されている。

菜食主義で肉や油をほとんどとらず、肥満もないのに中性脂肪が高い人が時々いる。

コレステロールは肝臓で作られ、ホルモンの関係で更年期以降の女性はコレステロールが高くなる傾向があるが、中性脂肪は基本的には体脂肪が多い場合か食事からの脂肪の摂取が多い場合に上がる。

肥満がなく脂肪の摂取が少ないと、中性脂肪が上がることは考えにくいがそのような人の食事は甘い果物(果糖が多い)を多く摂取していることに気づくことがある。

フルクトースは体内で中性脂肪を増やす作用があり、甘い果物の摂取は、中性脂肪の値を高める。

フルクトースが中性脂肪を増やす作用はグルコースの2倍という報告もある。

ケーキやまんじゅうのような砂糖の多いものを避けるため、甘いものがほしくなったとき果物を大量に食べている人がいる。ドライフルーツを大量に食べている人もいる。このような食事の場合、がんは再発しやすく、進行も早い。つまり、果物ならいくらでも食べても問題ないという間違った考えの人が結構いる。

甘い果物や、フルクトースの多く入ったはちみつや飲料や甘味料の摂取は、グルコース以上にがんを促進する可能性がある。

フルクトースは果糖とも呼ばれるように果物に多く含まれる。すべての糖の中で最も水に溶けやすく、甘みは砂糖の1.5倍以上、グルコースの2倍以上あり、しかもコストが低いので、加工食品や飲料の甘味剤として多く使われる。

でんぷんや砂糖のような糖質を多く摂取するとグルコース(ブドウ糖)が吸収されて血糖が上昇し、血糖が上昇するとインスリンの分泌が増える。この高血糖とインスリン過分泌ががん細胞の増殖を促進することはよく知られている。

がん細胞がするグルコ―スを多く取り込むことは、放射性同位元素標識したグルコースの取り込みでがん細胞の存在を検出するPET検査でも明らか。

フルクトースのがん促進効果

果糖のグリセミック指数はブドウ糖の1/5程度

グリセミック指数(GI)とは食品がどれほど血糖値を上げやすいか示す指標

GI値が高い食品は食後の血糖値の上昇が大きくインスリンの分泌が多くなり、GI値が低い食品は血糖値の上昇が小さいのでインスリンの分泌も少なくて済む。

インスリンはがん細胞の増殖を促進するので、GI値の高い食品はがん細胞の発生や増殖や転移を促進する。

ガン予防で精製度の低い穀物が推奨されるのは、精製度の低い穀物ほどGI値が低く、インスリンの分泌が少なくできるから。

インスリンは脂肪の蓄積を促進するので、GI値の高い食事は肥満を起こしやすい。低インスリンダイエットというのは、低GI値の食事をとれば肥満を起こしにくくなるという理論。

ベークドポテトやマッシュポテトのように柔らかく焼いたじゃがいものでんぷんは、すでにブドウ糖の小さな結合であるデキストリンに熱分解されていて、唾液の消化酵素に素早く分解されてしまう。

食後短時間でブドウ糖として吸収されるので、ブドウ糖を直接摂取したのと同じくらいの血糖上昇効果を持っている。

砂糖はブドウ糖と果糖が結合した2糖類。砂糖は腸液に含まれるサッカラーぜという消化酵素によってブドウ糖と果糖(フルクトース)に分解され小腸から吸収され血中に入る。

この反応は短時間で起こるので、血糖値を急激に上昇させ、インスリンの分泌を促進する。

ブドウ糖は小腸上皮細胞において、能動輸送といってエネルギーを使って積極的に吸収するが、果糖は拡散による消極的な吸収となり、吸収が遅いため同じ糖質の量で比較するGI値は低くなる。

フルクトースのがん促進作用

フルクトースは、腸から吸収されると門脈から肝臓に達し、肝細胞に入るとグルコースよりも速やかにフルクトキナーゼによりリン酸化されてフルクトース1リン酸を生成し、フルクトース16ビスリン酸を経て解糖系に入る。

糖新生によりグルコースにも変換される。フルクトースは中性脂肪の合成を促進し、その速度はグルコースの2倍以上という報告もある。

フルクトースはGI値が低いのでインスリンの分泌を刺激しにくいので、がん細胞の増殖を促進しないのではないかと思われている。

しかしフルクトースが多いとがん細胞内でトランスケトラーゼという酵素が誘導され、解糖系から分かれて核酸合成に必要なペントース・リン酸回路を促進するという報告がある。(がん細胞の増殖に有利)

最近の野菜や果物は昔と比べて栄養価が落ちているとよく言われる。実際、促成栽培などによって、ビタミンやミネラルその他のファイトケミカルがかなり減少していることが明らかになっている。

昔のたまねぎは切ると涙が出たが、最近のたまねぎは切ってもあまり涙が出ない。にんじんやピーマンのように味にくせが強くて子供たちが食べたがらなかった野菜も最近は非常にたべやすくなっている。これは、糖分が増え糖分以外の栄養素が少なくなっていることを示す。

味をよくし食べやすくするために糖分を増やす品種改良も行われている。とくに果物は糖分の多い品種が好まれる。

野菜や果物の糖分を増やして食べやすくすることは健康にとってはマイナス。むしろマルチビタミンなどのサプリメントの摂取のほうががんの予防や治療には役立つかもしれないと思うくらい。

果糖(フルクトース)の過剰摂取は、肥満を促進してインスリン抵抗性を高め、高インスリン血症を引き起こしてがん細胞の増殖を間接的に促進するメカニズムの他に、果糖自体にがん細胞の増殖を直接的に促進する作用がある。

野菜と果物は本当にがん予防効果があるのか

摂取カロリーが低いとがんの発生が低下することは知られていいるが、野菜や果物を多く摂取すると食事のボリュームが増えるので、一般的に摂取カロリーは少なくなる。

野菜と循環器疾患、野菜果物とがんについては、どの品目でも関連性は認められていない。

アメリカなどで2000年以降に発表された複数の大規模な疫学研究でも、野菜や果物の摂取がガン全体の発生率を減らす効果は認められていない。

最近の研究から判断すると、野菜や果物を多く摂取しても、せいぜい10%くらい(実際はもっと少ない可能性が高い)がんの発生率を減らすくらいの効果しかない印象。

野菜や果物は通常量摂取すれば十分で、それ以上摂取してもがんを減らす効果は確認できない。

栄養不足になるような集団では野菜や果物の摂取は健康にプラスになるが、日ごろからある程度の野菜や果物を摂取して栄養状態がよい集団では、それ以上に野菜や果物を多く摂取してもさらにガンを減らす上乗せ効果は期待できない、というのが最近のがん予防のコンセンサス。

がん予防に対する貢献度は思ったより高くないが、野菜や果物を多く摂取する食事は摂取カロリーが低くなり、肥満の防止になり、野菜や果物の多い食生活がガン予防に間接的に役立つことは確か。一部のがんに効果が期待できる可能性もある。循環器疾患を予防する効果はできそうなので、野菜や果物の多い食事を推奨することは間違いではない。

野菜や果物を多く摂取するより、適度な運動や標準体重の維持や禁煙、ストレスをためない生活が重要で、そのような生活習慣と野菜や果物の摂取が相関しているだけかもしれない。

野菜と果物のがン予防効果は過大評価されていたように思う。むしろ、禁煙や禁酒や適度な運動やストレスをためない生活のほうが、がん予防には重要である。

高血糖は活性酸素の産生を高め、血管内皮細胞や基底膜にダメージを与える。

高血糖はマクロファージを活性化して炎症性サイトカインの産生を刺激する。炎症性サイトカインはがん細胞の増殖や浸潤を促進する。

高血糖は免疫細胞へのビタミンCの取り込みを阻害する。免疫細胞の働きが低下する。

糖質を含む食事のたびに血糖が上がって、それを低下させるためにインスリンが分泌されている状態が恒常的にがん細胞の成長を刺激していることになる。したがって毎回の食事から糖質の摂取を減らしてインスリンの分泌を減らせば、がん細胞の増殖を抑えることができる。

インスリン

インスリンは51個のアミノ酸からなるペプチドホルモンで、血糖値の上昇に応じて膵臓のランゲルハンス島のベータ細胞から分泌され、筋肉細胞へのブドウ糖の取り込みや、脂肪細胞での脂肪合成、肝臓におけるグリコーゲン合成を促進する。インスリン自体にがん細胞の増殖を促進する作用があるが、さらにインスリンはがん細胞の増殖を促進するインスリン様成長因子-1(IGF- 1)の活性を高める作用がある。高インスリン血症は、IGF1の活性を高める作用がある。

血中のインスリンやインスリン様増殖因子を高めなければ、がん細胞の増殖を抑制できる。

ケトン食療法は脳腫瘍などで実際に試みられ、有効性が報告されている。炭水化物を極端に減らし、脂肪(とくに中鎖脂肪酸)を多く摂取すると、グルコースが低下してがん細胞は死滅するが、正常細胞は中鎖脂肪酸が代謝されて生産されるケトン体を利用してエネルギーを産生できるため問題ない、というのがケトン食療法の根拠。

炭水化物を1日70g以下に抑えたケトン食で、脂肪とタンパク質が豊富で炭水化物を制限した食事では、臓器の働きをよくし、症状を改善する効果があるという結果が得られた報告がある。

がんの食事療法の玄米菜食やゲルソン療法などは、玄米や雑穀や野菜が豊富で、動物性食品を減らすことが基本。玄米や雑穀などグリセミック指数が低い炭水化物はインスリンの分泌を抑えるという観点からはがん細胞の増殖を促進しない効果はある。がんの予防に向いている。

しかし、現在あるがん組織を縮小させる効果は弱い。がん細胞が必要とするエネルギーと物質合成の材料であるグルコースが豊富に供給されるから。

今あるがんを死滅させるためには、炭水化物を減らすことが基本。低炭水化物・高脂肪食のケトン食のほうが抗がん作用は強いと言える。

なぜ果物にフルクトースが含まれるのか

身体に必須のビタミンやミネラルでも過剰摂取するといろんな副作用が出る。

生成した糖質や砂糖やこれらでつくったお菓子やジャンクフードはエンプティ・カロリーと言って非難される。エンプティカロリーとは、カロリーだけしかなく身体を作る栄養素が含まれないこと意味する。

フルクトースはエンプティカロリーの一種であることは間違いないが、エンプティカロリーよりももっと悪く、健康を害する作用があるという意見が多い。

砂糖が甘いのはフルクトースが含まれるから。

フルクトースが生理的に存在するのは精液の中だけ。フルクトースは体内でグルコースから生成されるので、食事から摂取する必要はない。つまり食事から摂取する必要のない栄養素。

適量であれば問題ない。摂取カロリーが消費カロリーを超えなければ肥満を引き起こすことは理論上ない。しかし摂取カロリーが過剰な状況になると、フルクトースは人間の代謝に対して悪い作用を示す。

フルクトースは甘味が強いので脳の報酬系を刺激した甘味中毒を引き起こし、食事の摂取量を増やす。タンパク質を糖化する作用が強く、動脈硬化や皮膚の老化を促進する。

活性酸素の産生を増やし、肝臓における中性脂肪の合成を促進し、高脂血症を引き起こす。さらにインスリン抵抗性を高めて、肥満や2型糖尿病やメタボリック症候群を引き起こす。

さらにがんの発生や進展を促進する。

グルコースとフルクトースを同時に摂取した場合、(砂糖や異化性糖液や果物)は、グルコースが解糖系とTCA回路を占拠するため、フルクトースはもっぱら脂肪合成にまわされることになる。

フルクトース単独より、フルクトースとグルコースを一緒に摂取すると脂肪合成は3倍になると言われている。

フルクトースを多く摂取すると、食後の血中の中性脂肪やLDLコレステロールの濃度が上がることが知られている。

LDLコレステロールは肝臓でつくられたコレステロールを各臓器に運ぶ働きをしている低比重リポたんぱくのこと。細胞内に取り込まれなかった余剰なコレステロールを血管内に放置し、動脈硬化を引き起こす原因となる。

極端な摂取でなくても、中等度の摂取でインスリン抵抗性を高めることが臨床試験で確認されている。

1日40gのフルクトースを毎日摂取すると、肝臓でのインスリン抵抗性を高めて中性脂肪やコレステロールの合成を高める作用がある。

生命維持の根源は「快感」にあるといえる。「食による快感」は個体維持のためであり、「性による快感」は種族維持のためにある。このように人間を含めて動物は「気持ちがよい」とか「快感」を求めることが行動の重要な動機になる。このような快感が生じるしくみは脳にあり、「脳内報酬系」と呼ばれている。脳内報酬系は、人や動物の脳において、欲求が満たされたとき、あるいは満たされることがわかったときに活性化し、その個体に快感の感覚を与える神経である。

脳内報酬系においてドーパミン放出を促進し快感を生じると、それが条件付け刺激になって依存症や中毒という状態になる。コカインのような覚せい剤やモルヒネなどの麻薬のように依存性をもつ物質は、ドーパミン神経系を賦活化する。

このような依存性のある薬物は同じ量を摂取しても快感の度合が次第に小さくなる。そのため快感を得るためにさらに摂取量を増やすようになる。さらにその薬物が入ってこないとドーパミン神経系が低下し、不安症状やイライラ感などの不快な気分が生じる。これが禁断症状(離脱症状)である。

このように、脳内報酬形を活性化して依存症になる薬物では次第に摂取量が増えることや離脱症状の存在、その薬物の摂取を渇望することなどが特徴。

糖質も甘味もこのような薬物依存と同じ作用をすることが動物実験で明らかになっている。

つまり快楽を求めて甘味や糖質の摂取を求め、次第に摂取量が増え、摂取しないとイライラなどの禁断症状が出てくる。

ラットの実験で、コカインよりも甘味のほうが脳内報酬系を刺激するという結果が報告されている。

つまり甘味はコカインよりも中毒(依存性)になりやすいということ。

糖質の多い食事で血糖が上がることは脳にとっては快感となり、報酬系を活性化するように糖質を求めるようになる。つまり覚せい剤中毒と同じメカニズムで糖質中毒になることが知られている。

砂糖の主成分である蔗糖はグルコース(ブドウ糖)とフルクトース(果糖)がつながった二糖。高フルクトース・コーンシロップ(果糖ブドウ糖液糖)はグルコースとフルクトースが混ざった糖液。グルコースは脳のエネルギー源として報酬系を活性化し、フルクトースはグルコースの2倍の甘さがあるので、甘みによって報酬形を活性化すると考えられる。

つまり、砂糖や高フルクトース・コーンシロップは中毒になりやすい食品と言える。甘い果物も蔗糖とグルコースとフルクトースが一緒に含まれているので、中毒になりやすいと言える。

今日、生成した糖の豊富な食事が増えている。そして糖質や甘いものがやめられない人が増えている。これが肥満や糖尿病が急激に増えている原因にもなっている。甘味や糖質に対する中毒は、甘みや糖質を断つことによって克服することは可能。甘い食品がやめられない人は、自分が中毒になっていることに気づいて、甘みや糖質依存から脱却する努力が必要。

「果物は体に良いから、いくら甘くても果物であれば問題ない」という認識は間違っている。

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