2/18備忘録

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備忘録

AGEが作られるスピードは異なる

糖化反応のスピードは糖の中の血中濃度と糖の種類によって異なる。

たとえば果物に多く含まれる単糖類の果糖は、ブドウ糖に比べて約10倍のスピードで糖化反応を進めることがわかっている。

ブドウ糖と果糖の化学式はまったく同じだが、炭素に水素が付く場所がほんの少し異なる果糖のほうがタンパク質と手をつなぎやすい。

糖質はひとにとって最も効率よくかつ重要なエネルギー源。

適量を摂って余すことなく消費できれば極めて健全。問題なのはからだの中でだぶついてしまうこと。

ポイントはふたつ。

体内に糖がたくさんあればあるほどAGEは作られやすい。

今この瞬間の血糖値がAGEの元凶となる。

もうひとつのポイントは時間。

血糖値が高い状態が長く続くほどAGEの量は増える。

今日から悔い改めて食生活を変え、運動に取り組んで血糖値を落としても、すでにため込んでいるAGEがすぐに帳消しになるわけではない。

喫煙と同様、借金を返すには高血糖状態が続いた年数分、ひょっとするとその倍の時間がかかると考えること。

体内で作られるAGEはひとつではない。

数十種類存在すると言われていて、どのタンパク質にどう作用するかは実に多種多様。

皮膚のコラーゲンに作用すればたるみやしわになり、目に作用すれば白内障、骨に作用すれば骨粗しょう症の引き金となる。

つまり老化によって生じる不調のほとんどにAGEが関与しているといってもいい。

AGEがもたらす害にはさらに先がある。

からだの細胞のひとつひとつにはもれなくRAGEというGEの受容体が備わっている。

このカギ穴にAGEがはまり込むと酸化反応を促す酵素が活性化され、活性酸素が生じる。

活性酸素は細胞を錆びさせると同時にタンパク質の糖化を後押しする。

活性酸素の近くのタンパク質は糖と結びつきやすくなる。

こなると糖化が酸化を促し、酸化が糖化を推し進めるという最悪の状況に。

AGEが肌や骨などの老化を促すのに対して、AGE-RAGE複合体がもたらすのは、動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中、がん、アルツハイマー病といった極めて深刻な病態。

肌や骨のタンパク質は結構ドラスティックに分解と合成を繰り返して入れ替わるが、脳の神経細胞や心臓を構成しているタンパク質は一生もので、取り換えがきかない。

よって、こうした部位にAGE-RAGE複合体が悪い作用をもたらせば、ひとたまりもない。

血糖値が高い状態が続くことでAGEが作られる。

だから血糖値コントロールがとっても重要。確かにそう。

でももうひとつ。忘れてはいけないことが食事からAGEを摂るリスクを下げること。

食事に含まれるAGEのうち約7%が体内に吸収されることがわかっている。

体内での産生を防ぐとともに外から摂り入れる量を減らす。

この両輪で対策することがAGEによる老化や病気の予防につながる。

たとえば牛肉ならこんがり焼いたウェルダンより血の滴るようなレアステーキのほうが、余計なAGEをからだに取り込まずに済む。

鶏肉ならば香ばしい焼き鳥よりも水炊きのほうに軍配が上がる。

でも血糖値が少し高めでもう一歩進んで糖化のリスクを下げたいというなら、肉ではなく魚を積極的に口にすること。

魚の脂に含まれる不飽和脂肪酸は血中の中性脂肪を減らしたり、心筋梗塞を抑制することが知られていて、さらに抗酸化作用も期待できる。

糖化が進むとAGEが受容体のRAGEとくっつき酸化と糖化のダブルパンチで健康が害される。

そのリスクを減らしてくれるのが魚。

数ある食品の中でも魚は健康にいいということが複数の信頼できる研究で報告されている。

ただし、抗酸化作用が強いということは自らが酸化されやすいということ。食べるなら新鮮なお刺身で。

調理法を選んでAGEを体に溜めないというのは守りの基本的な態勢。

それと同時に体内での糖化反応を抑制したり受容体のRAGEの量を減らしたりする食材を取り入れる。

こうした攻めの体制を整えれば鬼に金棒。

AGEの量を増やさない第一選択は生。

次に油を使わない最小時間の加熱料理、蒸し料理短時間の煮物料理。

つぎが炒める、またはグリル料理。

できれば避けたいのが揚げ物。

鳥のから揚げを一生食べるなとは言わない。揚げ物は週1に留めるなど頻度調整が必要ということ。

糖とタンパク質をくっつける接着剤のような役割を果たすのが油脂。

バターやオリーブオイルでソテーした料理や揚げ物はどんどん糖化を進めてしまう。

たとえば発芽3日目のブロッコリースプラウトにはRAGEの量を減らしたり、AGEがRAGEのカギ穴にはまりにくくする役割が期待できる。

これはスルフォラファンという機能成分のはたらき。

まいたけに含まれるキチン、キトサンはAGEを吸着し、βーグルカンは血糖値上昇の予防にひとやく買ってくれる。おくらに豊富なねばねば食物繊維も。

レモンは抗酸化ビタミンの体表格ビタミンCの宝庫。これらの機能性食材を利用してAGEをため込まない食生活を。

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